3. 特発性側弯症(とくはつせいそくわんしょう)の実態

原因
片方の腕に重い荷物を持ったり、長時間変な姿勢でいたりすると側わんになりやすいなどと言われますが、 これらの説には根拠はなく、「特発性側弯症」に関しては、現時点ではなにが原因かははっきりしていません。

症状
側わんが発症し、背骨が曲がった状態になっていても、普通は特に痛みは感じません。 自覚症状があまりないために側わんの発見は遅れてしまいがちです。 長時間椅子に座ったり立ったままの状態が続いた後に、背中に痛みやコリを感じることがあります。 そのまま放っておくと、立っているときや歩くときの姿勢が悪くなっていきます。 あるいは片方の肩が高いと指摘されたり、衣服の丈がまっすぐでないような状態になったりします。
自宅でできるチェック方法

前屈検査法
裸で深くおじぎしてもらい、身体の左右差をチェックします。 膝は伸ばしたまま、両方の手のひらを合わせ、身体の力を抜いた状態で、ゆっくりとおじぎをします。 検査する方は、正面や背面から、肩、背中、腰などで左右の高さに違いがないか、 左右一方のみにもりあがりがないかなどを視診、触診で確かめます。 一概には言えませんが、左右の肩甲骨の高さの差が7〜8mm以上あるような場合は 側わんの可能性がありますので、専門医の診断を受けてください。
処置
側わんが進行して曲がりが強くなってしまうと、元の状態に戻すことはできません。 そのまま放置すると、肺や心臓などの臓器への合併症を引き起こす可能性も出てきます。 ですから側わんと診断されたら、主治医の先生の処方に従って早めに治療を開始する事が重要です。 診断時の側わんの状態によっては、すぐに治療は行わず経過観察となることもあります。 あるいは装具を使って改善する方法が適用されるか、手術によって治療を行なうと決定されるケースもあります。 いずれにせよ、治療を先延ばしせず、先生の指示に従って早期に治療を開始することが肝心です。

発症率
特発性側弯症の発症率はおよそ100人に1人くらいであることは統計的に出ていますが、 男女比はおよそ2:8で、女の子に多く見られます。 例としてスペインでは、人口は日本の約3分の1ですが、 年間2,500症例の特発性側弯症が見られるということであり、日本でも潜在的な側わん症が多くありそうです。
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