4. 側わん症の診断と治療方法

現在では、学校での定期健診のように側わんの早期発見を可能にするシステムが徐々に確立しています。 通常は、前方から撮影したレントゲン写真を見て、脊柱の状態がどのようになっているかが診断されます。 レントゲン写真から、背骨が曲がっている、つまり側わんの状態であると診断されたら、 発見時の曲がり度合や年齢に応じて適切な処方が整形外科の先生から示されます。
わん曲の測定
側わんカーブのわん曲の程度は、コブ法(右図)という方法で測定します。 コブ法では通常レントゲン写真上に線を描いて角度を測ります。 カーブの頂点になっている椎体(頂椎:ちょうつい、と呼びます) の上と下でそれぞれ最も大きく傾斜した椎体の外縁から直線を延ばし、 その2本の直線の交差する角度(コブ角)でカーブの大きさを表します。 (右図では58°)


治療方法
コブ角の大きさにだけでなく、年齢や骨の成長度合などさまざまな条件を 考慮して、どのような治療を行うかが決定されます。 治療方針は大きく分けて以下の選択枝があります。
  • 経過観察
  • 装具療法(ブレース着用)
  • 手術
コブ角の計測方法
カーブの大きさ(コブ角)に応じた治療方針決定の大よその指標
脊柱の状態は個人差が大きく、また年齢や骨の成長度合などその他の条件により処方は異なりますので、 一概にコブ角のみをもってどのような処方が下されるとは言えませんが、 以下が側わん発見時のコブ角の大きさ別にどのような治療が行われる可能性が高いかを判断するおおよその指標となります。
思春期での特発性側弯症に対するブレース治療の大よその指針
少年・少女期では20度を越えたら早い時期にブレース装着する
コブ角 処置
20°未満 経過観察
20°〜 25° カーブに大きな進行が確認された場合や、成長が多々残っている場合はブレース装着。それ以外は経過観察。
25°〜 30° カーブが進行しており、成長が残っている場合はブレース装着。
30°〜 40° 成長が残っている場合、ブレース装着。
40°〜 45° 成長が残っており、さらに全ての兆候要素がブレース装着を支持する場合はブレース装着とする。しかし場合によっては手術療法の方が良い選択であるかもしれない。
45°以上 ブレース装着か手術療法か、どちらが良いか判断が分かれる。 カーブの大きさ以外の要因によって決定される。
(BBEヘルスケア社:ボストンブレース取扱説明書より抜粋)
カーブが小さい場合、すぐに治療を開始せずに経過観察する場合がありますが、 経過観察期間中にカーブが進行してきた場合にはブレース治療が考えられます。 しかしカーブが進行しない場合もあり、観察を継続して行なうことが重要です。 またブレース治療を行なったとしてもカーブが進行してしまうこともあり、全てが良好な結果となる訳ではありません。 ブレース治療後に手術を行うケースもあります。
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