WORK OF PO TECHNICIANS

製造部でのお仕事

はじめに

POテクニシャンとは義肢装具の製作技術者のことです。義肢装具士から義肢装具の設計図である製造指示書を受取り、忠実に患者様が必要とされる義肢装具を作る仕事です。機械や道具を使ってハンドメイドで製作します。義肢装具のほとんどは製作手順が確立していますが、患者様一人一人の体型が違うため、規格にそろえた同じモノを作るモノづくりではありません。時には今までにない装具をその患者様のためだけに一から作り上げる時もあります。どのような時でも世界に一人だけのその人のためだけのモノづくりが必要とされます。人にしかできない世の中に必要とされている仕事です。

優秀なテクニシャンは製作技術だけでなく幅広く義肢装具学、材料学、工学、解剖学、運動学、整形外科学など義肢装具士と同じレベルの知識やPOテクニシャン特有の専門知識を身に着け義肢装具士とのコミュニケーションを大切に患者様のためのモノづくりに生かします。学術大会で発表をしたり解説論文を上梓するPOテクニシャンもいます。

オーダーメイドで作り出された義肢装具によって、患者様が元気になったり、それを使っていただくことで今まで出来なかったことが出来るようになったり、装着することでより人生を楽しむことができたり、そんな必要な製品を作る事が仕事です。ですからそれにお応えしたい強い気持ちとお応えするための学ぶ気持ち、技術を習得する諦めない気持ちがとても大切です。一流のPOテクニシャンになるのはとても大変なことですが、身に着けた特殊な技術を患者様のために使える、人のお役に立てる素晴らしい仕事です。POテクニシャンと製造部の仕事は、製造指示書の受け取りから安全安心快適を保証する出荷検査まで大切な製品を製作するために必要なことを全てするのが製造部の仕事です。

製造部は作業内容と職責によって班に分かれて仕事をしています。

流し班

流し班は体にフィットするモデル修正を行います。1ミリ単位、角度の1度単位の修正をモデルに施します。 この繊細な作業が、お体を傷つけない、正しい姿勢の装具を作る原点になります。


義肢装具士から提出された陰性モデルから陽性モデルを作成します。 モデルに石膏を足したり削ったりして形や姿勢を整えます。CAD/CAMを用いた足底装具の設計作業も大切な仕事です。 流し班は形を作る班です。

金物班

金物班は金属だけでなくプラスチックも扱います。 オーブンやバーナーや溶接機などを使って材料に熱をかけモデルに沿って形を作ります。 工具などを使って金属の支柱を曲げることもあります。 モデルに沿った材料を必要な形状にさらにカービングマシーンで形を整えます。

部品がきちんと組み合わさり必要な装具になるための大切な工程を担っています。 金物班は一つ一つの大切な部品を作る班です。

仕上げプラスチック班

仕上げプラスチック班は、金物班から受け取ったパーツを組み上げて使用者の方々がご使用いただけるよう完成させる班です。

頭から手、足までさまざまな体の部分で使われる多種多様な装具を組み上げます。 ベルトなどの縫製と取り付けも大切な仕事です。 細かな調整や金物班を通らない布製の装具の製作などもあります。多種多様な装具を仕上げる班です。

仕上げフレーム班

仕上げフレーム班は、金物班で組み上げられた金属の枠に加工を施して体幹に装着する装具フレームコルセットを完成させます。

金属枠の上に皮革を貼りつけ縫製し不要な皮革をカットします。そしてベルトやクッションなどの取り付けを行います。 脊椎の装具は処方からお渡しまでが当日あるいは翌日となることもあります。手際の良さと速さが求められます。 フレームコルセットを完成させる班です。

ダーメン班

ダーメン班は体幹に装着する布製のコルセットを製作する班です。

製造指示書から完成まで行う唯一の班です。 採寸値やモデルから体に合うように生地のパターンを作ります。パターンを切り出し縫製して繋げていきます。 パターン作成は手作業でもCAD/CAMでも行います。ミシンでの縫製作業がたいへん多い班です。

靴・足底板班

靴・足底板班は、その名の通り靴と足底板を作る班です。

靴の製作は義肢装具士が提出したモデルからオーダーメイドで完成まで製作します。 患者様との仮合せが一番多い装具です。義肢装具士と協力しながら良い靴づくりをします。 靴の特殊な工程である釣り込みから皮革の縫製までさまざまな特殊な技術を要する班です。

足底板の製作は、CAD/CAMでも手作業でも他班と協力しながら完成させます。 最後の手作業での仕上げ作業は1㎜単位の繊細な切削技術が必要です。 靴・足底板班は多様な工程があるモノづくりをしている班です。

支援課

支援課には二つの役割があります。各班への応援と製造部の能率向上をすることです。

支援するために、何でもできるユーティリティプレイヤー(多能工)であることが求められます。 各班からの支援要請に対応し各班に必要な材料を調達、手配します。 組立用の特殊な工具、機械の保守管理も行います。

支援課は班長の製造の指示のもと仕事を進め、どの班も力を合わせて良い製品を製作します。 また製造部の能率向上をするために労働衛生・労働安全の視点から改善を提案し製造部の業務を適正化します。 このように支援課は班と支援業務を行い製造部全体の運営をサポートします。

支援課の技術者

支援課には特殊な装具や器具を製作する技術者も在籍しています。

身体が不自由な方々のお役に立てるモノづくりを行う、支援課の技術者は非常にやりがいを感じられる仕事です。

製造部にはそれぞれの班で様々な仕事があります。しかし、どの班もそれぞれの仕事のプロが揃っています。 皆様の要望にお応えし、安心・安全な義肢装具をお届けするため、製造部は力を合わせて一丸となって頑張っています。

製造部での仕事は多岐にわたりますが、一つの製品を完成させるために必要なことを全て担います。

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